POSITISM

適度に適当に。

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ガンリキの巻


エッセイ

缶詰を開けるアレのことじゃなくて、ポケモンのアレでもない。
もちろん、難波金融伝・ミナミの帝王主演のあの人の話しでもない。

ただ、黙ってくれればいいんだよ。


 今現在、やれイケメンだイケメンだと言われ続けて困っています。どうやら、”し”んじられないほど男前で、”の”っぴきならない魅力のイケ”メン”というものが略されて、しのめん、しのめんと呼ばれているらしいのですが、昔からこうだったわけじゃないんです。
 あれは小学三年生の頃ですか、ほら成長期っていいますでしょ? もうご飯が美味しくて美味しくて仕方がない! といった心持ちでモリモリと食べ、ブクブクと太ったんです。要するにデブになったわけなんですが、まぁ小学生の頃はまだいいんです。なぜなら、周りが人間扱いしてくれるから。しかし、中学生になるとそうもいかなくなるんですよ。いわゆる思春期が訪れるとですね、自分の中で許せないもの、受け入れられないものに対して、拒絶反応みたく嫌悪感を持つんですよね。そして多くの人がそのカテゴライズに入れるのがデブなんですよ。もうね、そこにカテゴライズされちゃうと人間として扱ってもらえなくなるんです。それはもう想像を絶する罵られ方をするんですよ。やれデブだの、やれブタだの、気持ち悪いだの、汚いだのなんだのと、そっち方面のスキルがある人にはたまらないのかもしれませんけど、当時の自分からしたら苦痛以外の何ものでもない。
 それでも学校は楽しいところでした。確かに数人からは人間として扱われない状況だったんですけど、仲の良い友人がいたので。彼らからはちゃんと名前で呼んでもらえてたし、一緒に遊んだりもしてましたからね。そんな中で安心して、更にモリモリ食べて、ブクブク太っていったんですけど、ある日状況が変わったんですよ。
 あれは中学一年の秋だったかな、朝教室に入って「おはよー」とか言ったんです。今までであれば、数人から挨拶が返ってきたのに、その日に限っては誰も返してくれないんです。教室内には仲の良い友人もいたというのに、あれ? もしかして聞こえなかった? とか思って再度「おはよー」と言いました。それでも、間違いなく聞こえているはずなのに挨拶は返ってこない。なんか変だなーと思ってたら、教室の一角からクスクスという笑い声が聞こえたんです。その方向を見たら普段から私を罵っていた女子三人組がいました。リーダーは身長は低いくせに乳がデカイ子で、もう一人は背が高くモデル体型なのに顔が残念な子、最後の一人は全体的に中途半端な子なんですけど、私が視線をその三人組の方へ向けると、不自然に視線を逸らすんですよ。これでピンときたんです。この三人組が主導して、私は今イジメを受けてるんだなって。
 無視。まぁ、イジメの中ではオーソドックスなものなので、別に大した苦痛にはなりませんでした。仲の良かった友人たちが、そのイジメに加わってるといった精神的な揺さぶりがあって、軽く人間不信になったぐらいですから、ほんと大したことない。そのままクラス中から無視されるんですけど、毎日学校には登校してまして、それがあの三人組には面白くなかったらしく、日に日に罵られ方が酷くなってきたんですよ。物を投げられたり、隠されたり、終いには壊されたり。そうなってくると、徐々に学校に行くのが面白くなくなってしまう。しかし、あの三人組にいいようにやられてることが腹立たしくなってきて、どうにか一矢報いてやる方法はないかと模索したんです。
 最初は因果応報で、三人組を無視してみたりしたんですが、元々無視されてるし相手にされていないので無意味に終りました。実力行使、つまり力で復讐するなんてことも考えたりしましたが、三対一で逆にやられてしまいそうなので却下。あとどんな状況であれ、女性に手をあげるなんてできないです。
 そんなこんなや、アレやコレやと考えて最終的に辿り着いたのは、イジメを終わらせてやることが三人組にとって一番悔しいんじゃないか、そう考え付いたんです。そこからはもう早いですよ。別にみんながみんなイジメをしたいわけじゃなくて、なまじクラス内で力を持っていた三人組に逆らえないだとか、面倒事に関わりたくないっていう人がほとんどだったわけですから、このイジメを終わらせる方法は簡単に思い付きました。それはズバリ、みんなが無視できないようにすればいいってこと。
 それに気が付いた翌日、朝一番早く学校に登校してクラスメイトを教室で待ち構えたんです。そして教室に入ってきたクラスメイトたちに叫ぶような大声で挨拶ですよ。これで聞こえなかったということはなくなります。しかし、普通の挨拶じゃ誰も返してくれないですからね、オリジナリティ溢れる挨拶が必要なんです。だからね、私は大声で挨拶しましたよ「パンダ!」って。
 今更ながらなぜに「パンダ!」という三文字を挨拶にしたのか思い出せないんですが、最初に教室に入ってきたクラスメイトは、大声とその挨拶に驚いて「パ、パンダ」と挨拶(?)を返してくれたんですよ。その勢いのまま、どんどん続けてクラスメイトに「パンダ! パンダ!」と言っていたら、仲の良かった友人たちは「なんだよパンダってw」とか話しかけてくれましてね、その日のうちにクラス中から無視されなくなりました。
 それに苛立った例の三人組は、露骨に私を無視し続けていたんですが、なぜかそこで、最後にこの三人組も無視できないようにしてやれば、私の完全勝利だなと思ったんです。思わなくてよかったのに。私は視線を向けるといつも決まって視線を逸らす三人組から、ずっと視線を逸らさずに見続けたんです。心の中では「ザマーミロ!」とか思いながら見る。いや、睨みつけてたんです。そのままかなり長時間睨みつけてたらですね、その三人組のリーダーであるチビ巨乳が口を開いたんです。ついに根負けして謝罪かなとか思ったんですけど、その口から発せられた言葉に耳を疑いましたね。

「あんたさ、私のこと好きなんでしょ? 前から気付いてたけど。悪いけどさ、あり得ないわ」

 今だったらありとあらゆる暴言を、思春期真っ只中の女子が一生立ち直れないような言葉を、大量にかつ的確に言って差し上げることができるんですが、悲しいかな当時の私はまだ若い。もうね、殺意の念を込めて睨むしかできなかった。そしたらですね、更にチビ巨乳が口を開いたんです。

「未練がましくこっち見ないで。気持ち悪い……」

 だってよ。
 ほんとがっかりした、自分の眼力に。




パンダー! パンダー!

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