POSITISM

適度に適当に。

07« 2017.08 »09
S M T W T F S
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

スポンサーサイト


スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

FARFALLA - 24 -


ハコニワノベル

「こんなの、本当に飛ぶのか?」
「飛ぶよ。人は乗れないけど宇宙まで飛ぶ……計算」
「はー、ノロマなミツルの計算じゃ飛ばないんじゃないか?」
「手伝ってくれるのはありがたいんだけど、生意気言うのやめてくれよコメタ」
「あー? このコメタ様が手伝ってやってるんだから、ありがたく思えよ」
「コメタだめよ、そんなこと言っちゃ」
「いいよクローチェ。本当にありがたいと思ってるからさ」
「クローチェ姉ちゃん、最近ミツルに優しくし過ぎじゃない? あ、もしかして……」
「ちょ、ちょっとコメタ! な、なに訳の解らないことを……」
「あれあれ? もしかして図星だったりする?」
「いいかげんにしなさい!」
「怖っ!」
「待ちなさい、コメタ!」

 コメタとクローチェはそのままどこかに走って行ってしまった。あの二人は本当の姉弟のように仲が良い。

「ヒヒヒ、若いってのはいいもんだ」
「ビランチャさん、おはようございます。あの、起こしちゃいました?」
「いや、年寄りは早起きするもんだ」
「え、いつもはもっと遅く起きてません?」
「あー、細かいことはどうでもいい。それよりお前さん、それどうする気だ?」
「いや、集落のみんなにロケット作りを知ってもらおうかなと」
「あいつらにか、ヒヒヒ。ロックだねぇ」
「あの、こいつを飛ばすために燃料が欲しいんですけど……」
「おぅ、好きなだけ持ってけ。だけどな、あっちの作業も忘れるなよぉ」

 ビランチャさんがそう言いながら指差した方向には、巨大なロケットの部品が転がっている。そのロケットこそ、フィオーレに戻るためのロケットだ。

「解ってます。ちゃんと空き時間でやりますから」
「それならいいぞぉ。あぁ、それからな、あのカワイコちゃん、お前さんに惚れてるなぁ」
「え? クローチェのことですか? うーん、それはないでしょ」
「ヒヒヒ、男は何時の世も鈍感だなぁ」

 気味悪く笑いながらビランチャさんは作業場へ行ってしまった。変なことを言われたものの、目の前の小さなロケットを作ることに専念する。気が付けば毎朝の砂浜十往復も早く走り終わるようになり、クローチェと朝食を作るまでの間に、この小さなロケットを作るようになった。それが日課になってから三ヶ月、毎日コツコツと準備を進めた小さなロケットは組み上げと打ち上げを残すのみになった。

「小さなロケットを打ち上げます。是非見に来て下さい」

 集落のみんなにそう声をかけて、ロケットの組み上げをする。見物に来た人に手伝ってもらいながらロケットを組み上げていく。組み上げるのに一週間かかってしまったけれど、チキューで作る最初のロケット「ブレッザ」は完成した。大きさは十六メートルほど、四段切り離しで宇宙へ飛んでいく計算だ。




≪23へ
25へ≫

COMMENT


FC2Ad

  [D]esigned by 218*
Copyright c POSITISM All Rights Reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。