POSITISM

適度に適当に。

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FARFALLA - 13 -


ハコニワノベル

 カンクロ、ペーシは外を見ながらしきりに驚いていた。テラの手を取って外へ向かう。

「ミツル君。リベルラの社員は、さっき私が流した嘘の指示で第三カタパルトとは反対にある第一カタパルトに集まってるわ。だけどすぐに嘘がバレて第三カタパルトに向かうだろうから、今のうちに行きなさい」
「ヴェルネさん、もしかして知ってたの?」
「うふふ。カプリコルさんと私はずっと前からの知り合いよ。あなたのロケットを運ぶのも手伝わせてもらったわ。さ、今はおしゃべりしてる暇はないわ、さっさと行きなさい」
「でも、なんで……」
「フィオーレの姿は間違ってる。私がそう思ってるだけよ。ほら、いいから行きなさい」
「あ、ありがとうヴェルネさん!」

 中とは違う浮遊感の中を駆け出す。テラの手を取って連れて行こうと思っていたのに、気付けば僕がテラ引っ張られる形になっていた。ヴェルネさんの言った通り、ぱっと見回してもリベルラの社員はいない。視線の先に第三カタパルトが見える。

「おぉ、無事に出れたようじゃな」
「カプリコルさん」
「ワシがカタパルト射出してやるから、乗り込んだら連絡するんだぞ」
「解った」
「お嬢さん、短かったがまた遊びに来なさい」
「うん。お爺ちゃんもチキューに遊びに来てよ」
「そうさせてもらうさ。……ありゃりゃ、ミツル。リベルラの社員共がどうやら気付いたらしい」
「解った。カタパルトまでもう少しだよ」
「これ以上の通信はワシの場所がバレてしまうから切断するぞ。ロケットに乗り込んだら連絡してくれ」
「了解」

 テラのスピードに振り回されながら、第三カタパルトが近付いて来た。すると後ろの方からサーチライトが照らされ出した。振り向くとリベルラの社員が操縦していると思われるバギーが、物凄いスピードでこちらに向かってきている。

「うわ、早いな」
「ミツル、ちょっとスピード上げるよ」
「え? 今まで押さえてたの? ……って、わっ!」

 テラが地面を蹴るたびに、腕が千切れるかと思った。その代わり、グングンとカタパルトは近付き、僕のストラトキャスター――ロケットに辿り着いた。後ろからはリベルラの社員が追いかけてきている。急いでロケットに乗り込んだ。

「カプリコルさん! 乗り込んだよ」
「よーし、了解。カタパルトの角度は調整済みだからな。フィオーレを離れたら特に何もしなくていい。そのままの軌道でチキューの衛星軌道に入る。そしたらチキューへの着陸操作だけで着陸が出来るはずだ。圧縮酸素の残量はどうだ?」
「ロケット内は満タンだよ。ありがとう、カプリコルさん」
「よーし、それならベルトしろぉ。発射するぞ」
「了解」

 シートに取り付けたベルトをセットする。テラも同じようにベルトをした。

「カプリコルさん、ベルトOKです」
「発射カウントダウン、5、4、3、2、1……0! ――あり?」
「ど、どうしたの?」
「ウラーノの奴め、カタパルトへの電力をシャットアウトしたな」
「そ、そんな」

 外を確認すると、ロケットのすぐ側までリベルラ社員が近付いてきている。

「カプリコルさん! こいつって燃料入ってる? 燃料による噴射で発射できないかな」
「そいつは無理だ」
「どうして?」
「いやぁ、急だったからなぁ。燃料はこれっぽっちも入ってない」
「それじゃぁ、もうどうしようも……」
「あ! いいこと思いついた!」

 テラはそう言うとベルトを外して立ち上がり、ロケットの外へ出て行く。

「テラ? 何してるの! 早く戻って!」
「だってこのままじゃ発射できないでしょ?」
「いや、それはそうだけど外に出てたら、リベルラの社員に捕まっちゃうよ!」
「大丈夫。ちゃんと私がロケットを発射させてあげるから」
「ちょ、ちょっと! テラ! 戻って!」

 僕の声が、スペースジャケットの通信が届いていないのかと疑うほどに、テラはロケットの後ろへと行ってしまった。ロケットのモニタで確認すると、カタパルトとロケットの間にテラは立っていた。その後ろ側にリベルラの社員の姿が確認できる。既にバギーから降りて包囲を始めている。素手ならばテラの方が強いとは思う。だけど確認できるリベルラの社員の手には、ラッジョ銃を持っている。あんなもので撃たれたら、どんなにテラが強くたってひとたまりも無い。

「テラ! リベルラの社員がそこまで来てる! とにかくロケットの中の方が安全だよ。だから戻って! 早く!」
「ミツル、絶対にチキューに辿り着いてよ?」
「え? 何? そんなの当たり前だよ」
「ちゃんと迎えに来てね」
「は? え? テラ? テラ?」
「私、ミツルを信じて待ってるから」

 モニタに映るテラは、いきなりエアタンクを取り外すと、カタパルトとロケットの間にエアタンクを置いた。あれじゃぁ息が出来ない。

「テラ! 何してるの! エアタンク! ちょっと待ってて、すぐ行く!」
「ミツルは……座ってて……」
「テラ! なにしようとしてるの?」
「だから……、私が……、ロケットを……、発射させ……て、あ……げる……」

 そこまで言うと、テラは思い切りエアタンクを踏みつけた。モニタに圧縮酸素の破裂で吹き飛ぶテラの姿が一瞬だけ見えた。
 ガクン。という衝撃。シートの奥へと引きずりこまれるような感覚。そして何かにぶつかるような衝撃。驚いて閉じていた目を開くと、僕のストラトキャスター――ロケットは飛び出していた。

「テラ! テラ! テラァッ! !」




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COMMENT

テラァァァァァァッ
チキュージン強いね
体も心も

ミツルはこれから何を見るんだろ
ワクワク

おもしろくて一気に読んだ!!!!

テラもミツルもどうなるんやろ。。
無事チキューにたどりつくといいな。。

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