POSITISM

適度に適当に。

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FARFALLA - 07 -


ハコニワノベル

「ここ、どこ?」

 女の子はそう言ってキョロキョロと辺りを見回す。そして僕を見つけると飛び起きた。本当に言葉通り、軽く数メートルほど飛んで起き上がった。

「わわっ、難しいな」

 そう言いながら、女の子は僕の目の前に立つと目を大きくさせながら聞いてきた。

「ねぇ、ここはファルファッラ?」
「え?」
「だから、ここはファルファッラなの?」
「いや、その、何の話?」
「この星は、ファルファッラなのかって聞いてるの!」
「え、ここは、その、フィオーレって言う……」
「ちょっと! 何、顔を背けてるのよ!」
「いや、だって、その……」

 何度怒られたって、直視出来ないものは仕方がない。とは言いつつなぜかチラチラ視線を向けてしまう。柔らかそうだな、と思った。

「いつまで顔を逸らしてるわけ?」
「あのね、その、君がどこの誰だか分らないけど、服、着なくて大丈夫?」
「えー? ……あら? 私、服着てないや」

 ガサゴソとカプセルの中を探り出すものの、「無いや」とだけ女の子は呟いただけで、特に隠すでも隠れるでもなく、「無いなら無いで仕方がない」と開き直ってしまった。

「だけど、液体酸素でベタベタなのは嫌だなぁ。ねぇねぇ、シャワーとかある?」
「あるけど」
「どこ?」
「廊下に出て右の扉を入ったとこだけど?」
「ちょっと借りるね」

 僕の返答を待たずに、女の子はシャワーに行ってしまった。同じ言語を話しているところを見ると、人類であるのはほぼ間違いない。それでももしかしたら、高度な文明を持つ宇宙人である可能性もなくはない。廊下の先でシャワーの音が聞こえる。それとほぼ同時に、モニタが受信を知らせる音を鳴らした。ヴェルネさんだ。

「ミツル君、学校サボって何やってるのかな?」
「え、えーと、ちょっとお腹の調子が……」
「ふーん? そんなお腹の調子が悪いミツル君が、朝家を出てから昼過ぎまでどこに行ってたのかな?」
「いや、それはその……」
「君のメダル、ちょっと調子悪いのかなぁ? たまーに位置確認で探知出来ないのよね」
「そんなことってあるんですか?」
「……まぁいいわ。今日は調子が悪かったってことにしといてあげる」
「いいんですか?」
「あら、それならトイレ掃除でもするの?」
「いや、それはちょっと……」
「ふふふ。学校、明日はちゃんと行きなさいね」
「はーい」
「あ、そうそう、ミツル君」
「はい?」
「シャワーが出しっぱなしになってないかしら?」
「え? あ! み、見てみます! それじゃ!」

 半ば強引に通信を切断した。幸か不幸かトイレ掃除は免除されるらしい。それより、あの女の子が裸の状態で、僕に詰め寄っているときに通信が始まらなくて良かった。モニタを立ち上げているといきなり通信が入ってくる。僕はモニタを静かに落としてから、あの女の子が着れそうな服を適当に脱衣所に置いておいた。

「あーサッパリした。服、ありがとう」

 女の子は僕の置いておいた服を着て出てきてくれた。そこでやっとまともに女の子の顔を見た。髪の毛と目の色が透き通るような金色で、肌はシャワーの後なので少しだけ赤みを帯びているけれど、色白で綺麗だ。見とれてしまう。

「なに? 何か顔に付いてる?」
「いや、付いてない。付いてない」
「それならいいけどさ」
「あの……」
「ん?」
「名前、僕の名前、ミツル」
「あ、そう言えばまだ自己紹介もしてなかったね。私はテラ。はじめまして、ミツル」

 テラと名乗った女の子は、にっこりと微笑んだ。それから二人でびしょびしょになった部屋を拭いた。




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恋の予感!

何者か気になるねぇ。。ワクワク

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