POSITISM

適度に適当に。

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コネクテッド・シグナル 第十話


ハコニワノベル

 ――三ヶ月前。

 カナエとの同棲生活が始まった。付き合い始めてもうすぐ三年。正直、お互いに結婚を考えているだろう。朝、カナエに起される幸せ。夜、カナエに「おかえり」と言われる幸せ。僕ばかりが幸せを感じている気がしてならない。カナエは僕と暮らすことで、なにか幸せを感じられているだろうか。
 年度末の仕事も片付き、会社の体制も落ち着いてきた。新人もそれなりに成長し、今では自分の後輩の指導をしていたりする。会社も無理のある業務方法を見直し、それなりに日々の生活にはゆとりが出来てきた。カナエとの生活のためにと貯金していたお金は、使う暇がほとんどなかったので少し驚くぐらいにまでなっていた。

「タカアキー、おはよう。朝だよー」

 閉じた瞼の向こうからカナエの声が聞こえる。カナエは毎朝早く起きて一通りの家事をこなしている。僕も同じタイミングで起きようとすると、少しだけ怒りながら「もう少し寝てて」と言われた。だからもう最近ではカナエに起されるのが当たり前になった。

「ん、おはよ……」

 挨拶の途中で唇を奪われる。カナエは嬉しそうに、そして恥ずかしそうに「はい、おはよう」と微笑んでいた。身体を起し、いつものように立ち上がろうとした瞬間、肩に激痛。

「ぐっ……」

「え?タカアキ?どうしたの?」

「……いや、なんでもないよ。ちょっと寝違えたのかな」

「大丈夫?」

「しばらくしたら大丈夫だよ」

 肩はまだ痛みを伴っているものの、なんでもないフリをして洗面所で顔を洗った。そう言えば顔はいつからかやつれたままだった。少しだけ心配するカナエに見送られて会社へ向かう。その途中で携帯電話に一通のメール。



 件名:藤山国立病院の有栖川です
 本文:近藤さん、おはようございます。
    この間の検査の結果が出ましたので
    本日、病院まで起こし下さい。



 有栖川、あの若い医師だ。病院の予約システムに会員登録するときに、携帯電話のメールアドレスを入力していたけれど、医師から直接メールが来たことが不安に感じた。家を出る前に肩に激痛が走ったのも不安をあおっている。僕は会社に連絡して休みを貰い、病院へと向かった。

 病院に到着すると、大きな医療機器の中に入れられた。数十分後、診察室へ通される。











 検査及び診察結果
 
 副腎癌、TNM分類:T(3) N(4) M(1)
 
 余命、三ヶ月











 一ヶ月後、彼は手紙を書いていた。

 その更に一ヶ月後、彼は彼女との家から消えた。




≪第九話へ
第十一話へ≫

COMMENT

ぅわ・・・・・・・・・。

こういう展開って書いてる筆者も辛いんじゃない?・゜・(ノД`)・゜・

しのめんさん、おぬしもMよのぉ

えーー!
途中からまさかとは思ってたけど(ノ_・。)

そんなのつらすぎるぅ。。(泣

いやん(><)

症状が何かおかしいと思ったら…マジかー!

マジかー!!
なんでなのー(涙)

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