POSITISM

適度に適当に。

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コネクテッド・シグナル 第九話


ハコニワノベル

 ――四ヶ月前。

 三月。随分と気候は暖かくなった。けれど肩にはときどき激痛が走るままだった。年度末までの仕事の目処が立ったので、前回行った病院よりも大きなところへ行ってみた。
 整形外科。大きい病院になると流石に医療器具も沢山ある。僕の肩はどうしてしまったんだろうか。肩のことはカナエにずっと言えずにいた。なんでもなければそれでいい。その確認だけは自分でしたかった。診察の順番が回ってくる。

「近藤さん、近藤孝明さん」

「あ、はい」

 診察室に入ると僕と同じか、僕よりも若い医師がまだ似合わない白衣を着て、爽やかに笑って出迎えてくれた。名札を見ると有栖川と書かれている。それにしても若い。この国立病院は大丈夫だろうかと考えてしまう。

「はい、どうされました?」

「いや、ずっと肩こりだったんですけど、最近になって肩に激痛が走るようになったんです」

「ずっとってどれぐらいですか?」

「一年以上ですね」

「うーん、なるほど。ちょっと診せてくださいね」

 有栖川先生はおもむろに僕の肩を触り、腕を上下させたりしてから診察台に横になるように促した。促されたまま僕は横になると、その医師は僕の腰を触診しながら「ここら辺、痛くないですか?」と聞いてきた。

「いや、腰はそんなに痛くないです」

「そうですか。解りました。とりあえずレントゲンを撮らせて下さい」

 そう言われるままにレントゲン室に入ると、なぜか腰のレントゲンだけを撮られた。「あの、撮る場所間違ってませんか?」と聞いたものの、「間違ってないです」としか言われなかった。出来上がったレントゲンを持って、また整形外科の診察室へ戻る。
 レントゲンを有栖川先生へ渡すと、先生はそのレントゲンをしばらくじっと真剣に眺めていた。

「近藤さん」

「はい?」

「今日、まだお時間ありますか?」

「はぁ、まぁ、ありますけど?」

「じゃぁ、すいませんが内科へ行ってもらえますか?」

「内科ですか?」

「内科の方へは私の方から伝えておきますので、そのまま内科へ向かってください」

「はぁ、解りました」

 肩が痛いと言っているのに腰のレントゲンを撮られたかと思うと、次は内科に行けと言われた。この病院は本当に大丈夫なんだろうかと心配になる。更に心配だったのは内科に入ると採血され、「二週間から三週間後に結果が出ますので」とだけ言われたことだった。
 それでも日々は過ぎていく。ほぼ片付いた年度末までの仕事をこなしつつ、引越しの準備も大詰めになった。そして四月。僕とカナエは夏になるとひまわりが咲き誇るマンションに引越しをした。




≪第八話へ
第十話へ≫

COMMENT

やだ、違うドキドキ(><)

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