POSITISM

適度に適当に。

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PICO - 第0100話 -


ハコニワノベル

 携帯電話で予備の予備として設定していた三番目のアラームで目が覚める。いつもより三十分も寝坊してしまった。慌てて髪の毛をセットして朝食は野菜ジュースだけにする。着替えの最中にケガはどうなったかなと膝を確認したけれど、特にケガはしてなかった。「右だったっけ?それとも左?」独り言を言いながら確認するも良く解らない。それよりも学校に遅刻してしまう。
 エレベータを待っていられないので階段を駆け下りた。学校までは徒歩で三十分。走ればまだ間に合う。毎日見ている朝の風景と少しだけ違う空気の中を走る。信号を渡り大通りから見えるゆるやかな坂道を駆け上がる。桜の木々が春を心待ちにしてるようになってきていた。なんとか予鈴前に校舎に入れた。

「恵、ギリギリー」

「藤山さん、おはよう」

「おはよう、まるりん、友ちゃん。良かった間に合って。走ったかいがあるよ」

「恵、走ってきたの?」

「そうだよ?」

「ウソだー、あの坂道を駆け上って息切れしてないなんてあり得ないだろー」

「えー?そんなこと言われてもなぁ…」

 そう言えば家から学校まで走ったけれど疲れてない。呼吸もまったく乱れてない。その後「その体力は運動部で活かすべきだ」とかまるりんから強く言われて困っていると先生が入ってきて開放された。
 その日の四限目は体育で、みんなお昼の前でお腹が空いているのかぶーぶーと不機嫌だった。まるりんは特に不機嫌そうだ。そんなみんなの機嫌を更に悪くする「今日は寒いから長距離走」という体育教師の声が響いた。
 バスケット部のまるりんが華麗に一着でゴールし、私は全体の真ん中ぐらい。友ちゃんは完全にやる気のない人たちを除いた最終走者としてゴールした。

「やっぱり」

「え?」

「恵はさ、呼吸乱れてない」

「またその話ぃ?」

「あのね…丸井さ…ん。あ…まり、藤山さ…んを、困ら…せちゃダメよ」

 呼吸も整わないうちにしゃがんだままで、友ちゃんがまるりんを諭すように言葉を口にした。だけど、私自身も呼吸は乱れていないし、特に疲労感もなかった。思い返して見ると私は大抵の場合に疲れたりしない。前に疲れてしまったのは検診を二回連続ですっぽかした時だった気がする。身体が思うように動かなくなったっけ。

「ほら、友美だってこんなに息切れしてるのに、恵はまったく息切れしてない」

「私は…ほら、元々、体力がないから…」

 先頭でゴールしたまるりんも、まだ若干呼吸が大きいままだった。周りのみんなも座り込んだりしながら呼吸を整えている。私だけが校庭に突き刺さっているみたいに、ただ立っていた。
 昔から運動よりも勉強のほうが得意だった。だけど運動をして疲れた記憶がない。遠足で行った登山も、運動会も、マラソン大会だって疲れたことがない。みんなが言っている筋肉痛の意味も実際のところ解らない。鈍感だから気が付いていないだけ?


「恵…」

「な、なに?」

 まるりんの目がいつになく本気だ。まっすぐに私を見つめてきている。こんな真剣なまるりんを見るのは初めてな気がする。まるりんの気迫に押されて、私は二歩、三歩と後ろに下がった。


「あんた、どんな特訓してるの!?」

「はぁ?と、とっくん??」

「そう。やっぱり運動はさ、基礎体力が最後にものを言うわけなのよ」

「あぁ、へぇ、そうなんだ…」

「私さ、来年こそ県予選を突破したいの!最終学年だしさ、最後ぐらい華々しい成績ってやつを残したいのよ!」

 私の両肩をがっしりと掴んで揺さぶりながら、まるりんは熱い思いを語っている。あまりに揺さぶられるので、「わっ」とか「ちょっ」しか言えない。

「丸井さん…その前に、期末テストで華々しい成績出さないとね」

「え…期末?あぁ…うん、そうだなー」

「期末テストで赤点取ると、進級、出来ないかもね」

 なんだかばつが悪くなったのか急に空なんか見上げたまるりんが可愛かった。呼吸を整えながら友ちゃんがクスクス笑っている。その後、「頼む!数学教えて!」とまるりんが友ちゃんに何度もお願いしていた。そうか、もう期末テストか。だけど私の頭の中は期末テストとは別のことでいっぱいになり始めていた。




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COMMENT

●るどさん

ちょ!発想がだいぶおぢさn(撲殺

ちなみに白で、ハーフパンツです。残念!(なにがだ)
高校の時のマラソン大会が22キロで大変でした。


●黒さん

好きな人いるんですかね?
っていうぐらいみんな嫌いなんですよね。
なぜ寒いと走らせたがるのか。

冬のマラソンほど
嫌なものはなかったな(笑)
  • 2008.02.07[木]

体操服はやっぱり白くて、下はブルマなのかしら。。(妄想

マラソン大嫌いやったなぁぁw

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