POSITISM

適度に適当に。

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また逢えるまで。 - 第七話 -


ハコニワノベル

「おかえり♪」

「おかえりー♪」

「どうだった?」

「どうだった?どうだった?」

 僕は自分の部屋にいた。時計は過去へ行く前と変わっていない。現在に戻ってきたんだ。「ねぇねぇ?」「ねぇねぇー?」と感想を聞いてくるピエロたちの声が遠くに聞こえるほど、僕は違和感を感じている。
 あのクサい告白は恥ずかしいから忘れようとしていたのは解る。でもなんだ、最後、あの現実に戻る間際のやり取りはなんだ?告白してその相手が私も好き?それって告白が成功しているってことじゃないか?初めて好きになった女の子に告白して、相手も自分のことを好きだと言ってくれる。そんな大切なこと忘れるだろうか?しかも最後確かに「付き合って下さい」と言われなかったか?これはどういうことだ?考えるよりも早くにある予感がした。同時に胸騒ぎ。

「ねぇってばー!どうだった?」

「ねぇってばー!どうだったー?」

「あのさ!こういうの聞いていいのか解らないんだけど・・・」

「なにー?」

「なになにー?」

「僕の他にもあの日の同じ場所に行った人っていたりする?」

「いるよー♪」

「いるいるー♪」

 ここから先がなかなか言葉に出来なかった。聞いてしまってはいけない。そんな気がした。何度も聞こうとしてはためらった。きっと違う。きっと違うんだ。そう言い聞かせた。それでも胸騒ぎは大きくなってくる。僕はゆっくりと言葉にした。



「それって、もしかしてさ、鈴ちゃんだったりしない?」



「すずー?正解正解♪」

「正解正解♪」

「でも、すずーはダメな子だったよ♪」

「ダメな子だったー♪」

「ワタシたちの説明も聞かずに過去に行っちゃったもんね?」

「それから自分の人生を大きく変えちゃったもんねー?」

「うふふ♪」

「あはは♪」

『木っ端微塵だネー♪』

 やっぱりそうだ。僕が今さっき過去で出会った鈴ちゃんは、現在の鈴ちゃんが過去に戻っていたんだ。だからあんなに一緒にいたんだし、話もしたんだろう。告白したのは思い出した。それは確かに過去にあった事実だ。だけど、鈴ちゃんが僕の告白にOKをくれるなんていうのは本当には無かったことなんだ。

「ねぇ、木っ端微塵って現在に戻ってきた瞬間になるものなの?」

「それはね♪」

「それはねー♪」

「過去で変えたことは♪」

「変えたことはー♪」

『現在に戻ってきてから24時間後に効果が現れるのー♪』



「と言うことは、現在に戻ってから24時間後に現在の自分が耐えられない変化だったら・・・」

『木っ端微塵だネー♪』

「ねぇ!鈴ちゃんが過去に行ったのはいつ!?」

「えっとー、この現在からだとー・・・うん、昨日だ♪」

「昨日だー♪」

『もうすぐ木っ端微塵だネー♪』

 僕は冬だと言うのにコートも持たずに家を出た。出る前に母さんが「夜中に叫んだりするの辞めなさい!」とか言っていた。リビングのテレビでみっこ米とかいう幻の米が紹介されている。だけど、今はそれどころじゃない。ケータイから鈴ちゃんに電話をかける。

「もしもし、鈴ちゃん?」

「・・・あ、あっくん。どうしたの?」

「あのね、今から会えないかな?大事な話があるんだけど!」

「・・・今から?・・・・・・」

「今すぐじゃないとダメなんだ!」

「・・・解った。駅前の公園解る?」

「解るよ!今から行くから!」

 電話が終わるまで家からどこに向かって急げばいいのか解らずグルグル回っていた僕は、駅に向かって走り出した。鈴ちゃんは過去で自分の人生を大きく変えてはいけないことを知らなかった。何も知らなかったのに木っ端微塵になるなんて悲しすぎるじゃないか。だけど、そもそもどうして過去に戻った?どうして現在を変えようとした?鈴ちゃんは明るくて勉強も出来たじゃないか、高校卒業後は希望していた大学に行ったはずだ。人生を変えてしまいたいほどの後悔なんてあるのか?
 ・・・走る走る走る。口の中の水分が奪われていく。階段を駆け上がる、その度に足が重たくなる気がした。線路が見えた、駅が見えた。公園の入り口で止まる。胃液が逆流してきそうになるのを腹の中に押し戻してから公園に入った。寂しげな外灯の下にあるベンチに鈴ちゃんが座っていた。



≪第六話へ
第八話へ≫

COMMENT

●るどさん

いやー、なんというか
毎回コメントあざーす!
コメントがあると「あぁ、読んでもらってる」と実感します。
それが続きを書く力になっております。
(うん、お互いに仕事は仕事でしようね?)


●黒さん

物語として起伏は必要ですから
ラストに向かって膨らんでおります。
あ、あと黒さん登場しました。
きっとケアルダの呪いお礼です。
(既に突っ込まれてますがw)


●まごすけさん

無事コメントできるようで安心しました!
ほんとにヤバいのは
こんな物語を仕事中に書いちゃうことですか!?
いや、まぁ、業務に支障は出ない範囲で楽しませて頂いてます。

うおおお!ヤバいっすこの展開!

気になる展開へ!w
  • 2008.01.15[火]

うおーーー、続きが気になるぅぅぅぅ!!><
(お昼の時間なのに打ちかけの仕事をそのままにしながら)

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