POSITISM

適度に適当に。

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また逢えるまで。 - 第二話 -


ハコニワノベル

 なぜかスキップしながら先導するミッチーさんに連れられて、今日から働くことになったそこそこ有名な企業のビルの中に入った。そこの担当者との挨拶が終わるとミッチーさんは「頑張ってねー♪」とか言いながらスキップして帰っていった。大丈夫かあの人?まぁ、楽しそうだからいいけど。
 担当者の人から職場の各施設案内や注意事項、それからセキュリティや機密事項に関する説明を受けた。さすがそこそこ有名企業なだけはある。それらが終わると作業場に通されたが、会議室のような場所に数十名がひしめき合うように座って、パソコンに向かっている。業務内容はデータ入力だとか、不整合なデータの発見と報告らしい。コンピュータ関連の専門学校を出ているので、パソコンの操作や標準的なソフトの使い方が解ると伝えると、担当者の人は「それは良かった。ここに来る人はパソコンを触ったことがない人が多くて・・・」と言っていた。
 自分の席に案内され、そこの業務リーダーと軽く挨拶を済ませると早速実際の作業のやり方等を説明されて仕事が始まった。仕事事態は難しくもなんとも無かったが量が半端じゃない。周りの人はどうやらパソコンの知識があまりないらしく、キーボードも両手の人差し指だけで打ち込んでいる。あっという間に昼になり、リーダーに連れられて昼食となった。

「いやー、笹川君がパソコンできる人で良かったよー。」

「そんなにパソコン使えない人が多いんですか?」

「派遣で来る人の7割ぐらいが未経験だね。」

「そんなに多いんですか・・・へぇ。」

「単調な作業が多いし、大変だと思うけど頑張ってね。」

「はい。よろしくお願いします。」

 そんな会話をしながら昼食を取り、また仕事の続きをした。やること、覚えることが多くて大変だ。隣りの人からパソコンの操作についても質問されてそれに答えたりもした。なんとなく作業の進め方が解ってきたので休憩を取るため別の場所にある自動販売機などが置いてあるスペースに移動した。缶コーヒーでも飲もう。



「え?・・・あっくん?」

 自動販売機から缶コーヒーを取ろうとしてると背後からそう言われた。振り返ってみると少し不安そうにハンカチを握り締めながら、首をかしげている女の子がいた。瞬間、背骨に電気が走ったかのようなショックを受けた。

「もしかして・・・す、鈴ちゃん?」

「そうだよー、うわー良かった人違いじゃなくて。」

「えーっと、高校卒業してからだから・・・7年ぶり?」

「そうだねーもう7年も経ったんだね・・・。」

 鈴(すず)ちゃんは高校の同級生で、いつも明るくみんなの中心にいるようなアイドル的な存在だった。沢山の男子の憧れの的で、密かに僕も彼女のことが好きだった。というか初めて好きになった子だ。中学卒業まで僕は特に人を好きになったりしなかった。高校に入ってたまたま同じクラスだった鈴ちゃん。いつもクラスの隅っこにいた僕とクラスの中心にいた鈴ちゃん。風の噂で彼氏がいることを知った日の夜、本気で泣いた。その時、自分が鈴ちゃんのことを好きなんだって気付いた。でも2年になるとクラスも別になり、想いも伝えられないまま卒業を迎えてしまった。

「いつからここで働いてるの?」

「今日からなんだ。派遣でだけど。鈴ちゃんは?」

「私は、半年ぐらい前かな。」

「へぇ、ほんと偶然だね。」

「そうだね。」

 その後、お互いの現状だとか他愛のない会話をした。お互いに連絡先を交換しあって、作業に戻ろうとしたとき、不意に鈴ちゃんに聞かれた。

「ねぇ、あっくん。あの日のこと覚えてる?」

「え?・・・あの日?」

「ほら、高校最後の時の夏休みにさ、みんなで海に行ったじゃない。」

「えっと・・・」

 鈴ちゃんと会話をしていて不思議だと感じていた。僕はクラスが別になってから鈴ちゃんとまともに会話した記憶がない。いや、今聞かれているあの日、高校最後の夏休みの一日だけだ。思い出してきた、最後の夏休みに友達数人で海に行こうと誘われた。当日女子がいたことにも驚いたけれど、鈴ちゃんがいたことにもっと驚いた。クラスが変わってからも想いは変わらなかった僕は、妙に張り切った覚えがある。

「あー、あったね、高校最後の夏休みだからーって言いながら。」

「そうそう、・・・それで、あの時のこと覚えてる?」

「え?あの時?」

 何度思い出そうとしてもその日はみんなで海に行ったとしか思い出せなかった。何をしたとか、どんなことがあったのかが思い出せなかった。

「忘れちゃったんだ・・・」

「ぁ、え!?」

「ううん、もういいよ。じゃぁね。」

 そう言うと悲しそうな表情のまま、鈴ちゃんは足早に去ってしまった。飲みきった缶コーヒーを持ったまま、僕はしばらく思考停止してから作業場へと戻った。そのあとは放心状態のまま作業を続けて家に帰った。



≪第一話へ
第三話へ≫

COMMENT

●黒さん

仕事投げ捨てて書いてる!(二人ともよく考えて!)

キーワードを出せば終わりじゃないので
それらを使いつつ、物語を完結させないといけません。
誰ですか、異形・・・
というか変えようのないキーワードを投げ込んだのは!


●るどさん

ちょっと待て、ここは仕事をしない人たちが集まるのか。
仕事しろ!(心がズキッと痛みながら)

だから、キーワードを出し終えても終われない。
部品は頂いた。その部品でロケットを作ったら
あとは自由に飛ぶだけなのさ。

あれ?ロケットだと着陸の観念がないよね・・・www

11月の仕事について本社から問い合わせを受けてますが、
そんな頃の記憶なんてあるハズもなく(ぁ
仕事ほっぽって読みにきました★

キーワード、8割くらいでてるよねぇ、すごいな

仕事投げ捨ててこっそりと見に来た!w

現時点で結構キーワードでてるよねー。

後は、異形なキーワード達をどう消化するかだねw
  • 2008.01.10[木]

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